現在日本では約5人に1人が睡眠に関する不満を持っていて約20人に1人が睡眠薬を使っていると言われています。そして現在数ある睡眠薬の中で一番多く使われているのはベンゾジアゼピン系睡眠薬という種類のものです。
今回は管理人がベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用や依存性について解説していきたいと思います。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用
これだけ多くの方が使っている睡眠薬であるにも関わらずベンゾジアゼピン系睡眠薬の特徴・副作用・依存性などについてしっかりと理解している方はまだまだまだ少ないように感じます。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の副作用としては以下のようなものが挙げられます。
- 持ち越し効果
次の朝にまで眠気・だるさ・頭痛・めまい・ふらつき・低血圧などの症状 - 健忘
記憶がないうちに歩き回っているなど睡眠薬を飲んでから眠るまでの出来事や朝起きてすぐの記憶がない症状 - 反跳性不眠
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用を飲み忘れたり急に止めることで不眠・不安・身体の震えなどの離脱症状
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の依存性
依存には身体的依存と精神的依存があります。
身体的依存はベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用を飲み忘れたり急に止めることで不眠・不安・身体の震えなどの「離脱症状が出てしまうこと」と、1ヵ月以上連続服用すると体に耐性ができてしまい以前と同じ用量では薬が効かなくなってしまうという「薬への耐性がついてしまうこと」です。
精神的依存は「睡眠薬のおかげで眠れている」「睡眠薬なしでは眠れない」という睡眠薬に対しての渇望感によって睡眠薬の服用をやめるのが怖くなったり辞められなくなったりすることを意味します。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は効き目が早い・よく効くなどの長所がありますが、反面短所としては依存性が高く、身体依存と精神依存が両方起こる場合がとても多いです。ベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用を止めることで不眠・不安・身体の震えなどの離脱症状などの退薬症状による副作用が出てしまうがゆえに仕方なく服用を続けている状態だという方も少なくはありません。
基本的にベンゾジアゼピン系睡眠薬は「一時的に使うもの」だという認識を必ず持って服薬してください。ベンゾジアゼピン系睡眠薬は眠る力が著しく弱まってしまった時にやむを得ず一時的に使うためのものです。
症状が改善してきたらすぐに「やめれないか」「減薬できないか」を検討するようにし、長く使って依存性が出てきて徐々に耐性がついてしまい服用量がどんどん増えて…とならないように注意が必要です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の服薬を急に中止してしまうと次のような断薬症状が出ます
- 服用前よりもひどい不眠(反跳性不眠)
- ひどいイライラ
- 身体の震え
- 大きな不安
- 吐き気
こうした依存性のためベンゾジアゼピン系睡眠導入剤の連続服用は1ヵ月以内が望ましいのですが、精神的依存が強いことから減薬や断薬がうまくいく方はとっても少ないといった現状にあります。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬が効く仕組み
ベンゾジアゼピン系睡眠薬が効く仕組みにおいては「GABA」と呼ばれる物質が重要な役割を担っています。GABAはストレスに強くなる物質ですが、ベンゾジアゼピン系薬物にはGABAの脳での作用を増める働きがあります。
少し難しい話をしますがこのメカニズムについてできるだけ簡単に解説すると、身体に取り込まれたベンゾジアゼピン系睡眠薬は脳の「GABA A受容体」という部分にくっつきます。ベンゾジアゼピン系睡眠薬が結合したGABA受容体にGABAがくっつくと、薬なしでGABAだけ結合した場合よりもGABAの取り込みが促進されます。GABAをたくさん取り込むことで不安・緊張・ストレスを和らげて眠気をもたらしているのです。
たしかにGABAがたくさん取り込まれてよいのですがベンゾジアゼピン系睡眠薬は先に述べたような副作用や依存性や耐性があるので1か月以上使うのならばこちらの副作用のないGABAが補給できるサプリメントが安全でおすすめです。