レム睡眠やノンレム睡眠という言葉は知っていても詳しい違いや得られる効果などを知っている方は少ないと思います。
普段から意識して寝ているという人は少ないと思いますが、本当に質の高い睡眠をとるためにはレム睡眠とノンレム睡眠にはどういった違いがあるのか理解しておくことも大切です。
レム睡眠とはどういう状態?
レム睡眠は入眠してから1時間前後になると起きる状態の1つで脳は覚醒状態でありながらも身体は休息状態になる睡眠中の状態を指します。
特にレム睡眠時は日中の活動時よりも脳の活動がより活発になるため夢を見たり、眼球の運動が激しくなったりと中途覚醒につながりやすい状態とも言えます。
そもそもレム睡眠とはレム睡眠状態の時に特徴になる急速眼球運動の頭文字をとってREM睡眠と呼ばれるようになりました。
ノンレム睡眠は脳の休息時間
レム睡眠が脳の覚醒状態にあるのに対してノンレム睡眠時は脳の大部分は休息状態に入ります。
実は最近の研究により今まではノンレム睡眠時は脳の活動は休止状態にあると言われてきましたが、本当は海馬などの一部は活動しており記憶などの定着に深く関係する活動を行っていると分かりました。
なのでノンレム睡眠状態であっても脳の一部では活動は行わており、長期記憶などの重要な活動を行っていると考えられます。
基本は脳の大部分は休息に入り、その代わり身体の活動が再開される状態なのでノンレム睡眠状態の時は呼吸の変化や脈拍・血圧などに変化が現れます。
ノンレム睡眠状態がきちんと規則的にとれていると単時間でもしっかり寝た用に感じるので、睡眠の実感的な質と大きく関係している部分とも言えます。
レム睡眠とノンレム睡眠の違い
ここまでに紹介したレム睡眠とノンレム睡眠の違いを簡単にまとめます。
まずレム睡眠は睡眠時にみられる状態で筋肉などは緊張が解けた状態の休息状態ですが、脳が活動している覚醒状態にある状態を言います。
逆にノンレム睡眠は脳の大部分が休息状態になる反面、筋肉などの活動が休止せずに呼吸や脈拍などに変化が現れやすい状態です。
一般的にノンレム睡眠から急に起こされた時は脳が休息状態になっているため一定時間寝ぼけた状態になることがあります。
レム睡眠と睡眠の質の関係
実はレム睡眠は質のいい睡眠とは深い関係にあります。
レム睡眠に入っている時は脳は通常の活動時より覚醒状態になっており脳の活動がフル回転状態になっています。
なのでレム睡眠の時間が長いほど鮮明な夢をみたり、中にはレム睡眠行動障害と言ってレム睡眠状態の最中に体が動き出してしまう睡眠障害を起こすことすらあるのです。
レム睡眠は慢性的な睡眠不足状態などが続くことで、就寝時に起こりやすくなっておりその為寝たのに寝た気がしないなどの疲労感など不眠症状を強く感じる原因にもなります。
レム睡眠とノンレム睡眠は原則交互に行なわれる
ノンレム睡眠の状態のほうがぐっすり寝れて疲れも取れるならずっとノンレム睡眠状態にすれば睡眠の質が上がるのでは?と思った方もいると思います。
質の良い睡眠のためにはノンレム睡眠だけでは実はダメで、レム睡眠とノンレム睡眠を交互に規則正しく得ることが重要なのです。
レム睡眠は脳の活動が活性化された状態ですがその反面身体の休養時間として必要になり、逆にノンレム睡眠も脳の休息時間として必要となります。
両方共バランスよく睡眠サイクルを繰り返すことで1日の出来事を記憶として定着させたり、体の疲れをとったりと非常に重要な役割を果たしているのです。
睡眠の浅い・深いの違い
寝ていても今日は眠りが浅かったな…昨日はぐっすり寝れた。など眠りの浅い深いを感じることがあると思います。
実はこの眠りの浅い・不快にはレム睡眠とノンレム睡眠に深い関りがあります。
基本的に睡眠のサイクルの中で最もぐっすりと深い眠りに入る状態は入眠開始から3時間前後の時間帯だと言われています。(7時間睡眠の場合)
この睡眠時間の前半部分がノンレム睡眠でも特に深い眠りに該当するステージ3ほどまで達しやすく、睡眠時間の前半にしっかりノンレム睡眠状態をサイクルとして確保できているかによって眠りの浅い・深いが変わってきます。
ノンレム睡眠状態にしっかり入ることが出来ていたら眠りは実感としても深いものになり、逆にレム睡眠状態が目立つ睡眠サイクルの場合は眠りが浅いという実感に繋がります。
睡眠の質で調子がわかる
実は睡眠のサイクルの状態を詳しく検査することで体の不調を発見することが出来ます。
基本的に健康な人の場合は入眠してからレム睡眠が現れるまで2時間前後かかるのが一般的なのですが、うつ病やナルコレプシーなどの睡眠障害などをともなる病気が隠れている場合は入眠開始から30分前後でレム睡眠が現れる事があります。
うつ病などの睡眠障害を伴う方の場合は通常はノンレム睡眠とレム睡眠を規則正しく交互にサイクルを繰り返すのに対し、ノンレム睡眠への移行が難しくなり結果的に常に睡眠状態が浅く疲れが取れない、寝た気がしないと言った不眠症状へとつながってくるのです。
レム睡眠とノンレム睡眠をきちんと交互にくりかえることは健康のためにも重要な活動だと言えるわけです。
加齢がレム睡眠・ノンレム睡眠に影響を与える
年をとるといつの間にか眠りが浅くなってやたらと早起きしてしまうという方も多いと思います。
実は睡眠の質や睡眠時間は加齢とともに短縮する傾向にあり70代以降では総睡眠時間は6時間前後まで短縮し、それに伴いレム睡眠とノンレム睡眠の時間も減少します。
よく高齢になると朝方に目が覚めやすいと言った早朝覚醒が多くなるのも、このレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルに変化が起きる事が関係しているのです。
正しい睡眠サイクルを作るには
レム睡眠とノンレム睡眠がそれぞれ重要な役割を果たしていることはわかりましたが、質のいい睡眠、つまり正しいサイクルの睡眠をとるためにはどうしたら良いのでしょうか。
起床時間を一定にする
まずお金もかけず今日からでも行える方法として毎日起床時間を一定にする方法があります。
ついつい土日になると夜更かしをして昼ころに起きる生活をしてしまうという方もいると思いますが、起床時間をバラバラにしてしまうと睡眠のサイクルも乱れやすくなります。
特に夜更かしして昼ころ起きるという生活を繰り返すと平日になかなか寝付けないなどの睡眠障害につながることもあります。
質の良い睡眠と正しい睡眠サイクルを手に入れるためには起床時間を一定にして、身体に起きる時間や睡眠サイクルを学習させることが効果的です。
睡眠時間をしっかり確保する
睡眠と記憶力の関係について紹介した記事でも触れましたが、成人の場合7時間前後の睡眠時間をとることが好ましいと言われています。
それ以上長過ぎても短すぎても記憶力の低下やパフォーマンスの低下につながるのでまずは1日7時間睡眠を基準に睡眠時間を確保することが必要です。
中にはロングスリーパーやショートスリーパーと言われる方も存在しますが、大半の方は7時間睡眠が1番睡眠サイクルとしても理想的なので、7時間睡眠を目標にしてみると良さそうです。
軽い不眠状態の時はサポート用品を活用
不眠と言うには軽いけど、ぐっすり寝れない状態が続いていて自分的には結構辛い…こんな方におすすめなのが睡眠サプリです。
最近はドラッグストアでも睡眠薬など販売されていますが、睡眠薬の場合は副作用など心配ですし、妊娠中や授乳中など体調によっては使用できないケースが多くあります。
睡眠サプリの場合は副作用の心配が殆どないのと、マインドガードDXなどだと子供から妊婦さんまで幅広く安心して使用できる物もあります。
私自身、仕事柄夜勤や日勤があり常に睡眠のサイクルがバラバラで質の良い睡眠とはかけ離れた生活を送っていました。
しかし、マインドガードDXを寝る前3時間ほど前に飲むようにしてからはぐっすり寝れるようになって以前のように疲れが残ったり、イライラしたりする事が激減しました。
睡眠のサイクルや質が低下し続けると精神不安定になりやすくなりヒステリックになったり、常に倦怠感が残ったりととにかく良いことがありません。
まとめ
レム睡眠とノンレム睡眠は両方とも私達が人間らしい生活を送る上では欠かせない睡眠サイクルの1つだと言うことが分かりました。
- レム睡眠は身体は休息・脳は覚醒中
- ノンレム睡眠は身体は活動・脳は休息中
ちょっと荒っぽいですが、簡単にレム睡眠とノンレム睡眠の違いをまとめると上記のようになります。
正しい睡眠サイクルはレム睡眠とノンレム睡眠が交互に起きる状態で、割合としては2:8が理想です。
加齢とともに睡眠時間の短縮などは起こりますが原則はレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルさえ整っていればあまり問題となりませんので、過剰に心配しなくても大丈夫そうです。