睡眠の質が低下すると記憶力も低下するって知ってましたか?
記憶力が低下しているとなると日常生活でも何かと困ることも多くなってきます。
- 最近なんだか物忘れが酷くなった気がする
- 仕事中もちょっとしたミスが続いて気が滅入ってしまう
- 人の名前を覚えられない
物忘れや仕事での些細なミスなども繰り返していると周囲から自分への評価にも影響してきます。
もしこれが睡眠の取り方で改善できると言うならなかなか魅力的な話しですよね。
睡眠の重要性とは
そもそも睡眠って体を休める意外に何か役に立っているの?と疑問に思っている方もいると思います。
睡眠は起きている間に得た情報や経験を記憶として残すために欠かせない作業の1つだと言われています。
更に最近の研究では睡眠中のノンレム睡眠が記憶力と深く関係していて、睡眠時間をしっかり確保できている状態のほうが記憶力が向上するとも言われています。
現代人は仕事や人間関係などとにかく時間がとられて睡眠不足になりがちです。
睡眠と記憶力の関係
皆さん忘却曲線という時間の経過と記憶の関係を簡単に表したものを知っているでしょうか?
一般的に記憶は起きてからの1日の間に最も忘却が進み、それ以降は緩やかに忘却が進むと言われています。
しかしこの忘却は記憶をしっかり固定してあげることである程度防ぐことが可能なんです。
つまり、短期記憶を長期記憶にグレードアップしてあげる作業をすることで本来忘れ去るはずの記憶を長期記憶として残すことができるのです。
この短期記憶を長期記憶に変えてあげるために必要なのが十分な睡眠なんです。
長期記憶は海馬が重要
長期記憶として物事を定着させるには脳の中の海馬と言われる部分の働きが重要になります。
海馬は実はアルツハイマー病においても最もはじめに病変が起きる部分でもあり、海馬が萎縮すると記憶力が低下したり物忘れが激しくなったりと日常生活に支障が出るようになります。
海馬は非常にデリケートな部分で慢性的なストレス等にさらされることで神経細胞が破壊され結果的に脳の萎縮を起こすことが知られており、慢性的な睡眠不足などでも海馬の活動に影響が出るようです。
海馬は睡眠中に日中に得た様々な情報を整理して長期記憶として脳に定着させるので、この整理整頓の時間である睡眠時間が不足していたり充分な質が得られないことで記憶として定着させることが難しくなってしまうのです。
子供の睡眠不足は記憶力低下を招きやすいので注意
睡眠不足によって海馬の活動が阻害されて記憶力が低下してしまう事はわかったと思いますが、子供の場合はパフォーマンスの低下だけではなく脳自体の大きさにも影響が出ると言われています。
子供の平日の平均睡眠時間と海馬の大きさをの関係性を調査した結果、平日の睡眠時間が5〜6時間ほどしかとれていない子供の海馬は十分に睡眠をとれている子供と比較して小さい傾向にあることが分かりました。
以前から睡眠時間が十分でない子と十分にとれている子の学業の成績を比較すると睡眠が十分にとれている子の方が成績が良いことが分かっていました。
それは睡眠時間を十分に取ることができることで記憶力をつかさどる海馬の活動が十分に確保され、結果として勉強などの記憶が定着しやすからだと考えられています。
睡眠の質にこだわるといい事だらけ
人生の約1/3は睡眠時間が占めていますが、睡眠の質にこだわったり睡眠時間を意識している方って意外と少ないのが現状です。
しかし、成功者と言われる人の多くは睡眠時間や睡眠の質にこだわっている方が圧倒的に多いです。
睡眠の質を上げたり睡眠について意識的に改善することで記憶力だけではなく仕事のパフォーマンスが上がったり精神的にもゆとりが出来、結果的に幸運の連鎖が生まれやすくなるのです。
睡眠の質を上げるために必要な要素は簡単にまとめると以下のようなものがあります。
- 自分にあった睡眠時間
- 寝やすい環境
- 自分にあった枕や寝具
- 十分にリラックスできる状態
睡眠の質をあげようとしたらまずは上記のような要素を意識的に整えてみるのが最も効果的です。
記憶力を上げるためにしたい5つの事
それでは記憶力を高めて仕事や勉強などのパフォーマンスを上げるためには具体的にどう対策すればいのか紹介したいと思います。
1.7〜9時間の睡眠を確保
手始めに実践しておきたいのがここまでも何回も出てきている睡眠時間の確保です。
睡眠時間は正直個人の体質などもあるので一概に何時間が良いとは言えないのですが、一般的に記憶力をいい状態に保つために必要な睡眠時間は7〜9時間と言われています。
睡眠は長すぎても短すぎてもダメなのでまずはこの7〜9時間を目安に睡眠を確保するようにしてください。
毎日7時間ほどの睡眠を確保できると睡眠中に海馬の活動が十分に確保できるので結果として記憶力の向上や仕事のパフォーマンス向上などに繋がります。
2.睡眠の質を確保する
睡眠時間を確保したら次に確保して起きたいのが睡眠の質です。
十分な睡眠が取れている時は脳はレム睡眠とノンレム睡眠の状態が交互に起きて脳の活動を整理したり、記憶を定着させるために活動と休養を取っています。
レム睡眠はよく夢を見たりと脳が活性化されている状態で、ノンレム睡眠は逆に脳の休養のために使われていると言われていました。しかし、実はノンレム睡眠時に海馬などの記憶をつかさどる部分の整理整頓が行われているのが最近の研究で明らかになってきました。
このことからも睡眠時にレム睡眠とノンレム睡眠の時間が十分に取れる良質な睡眠をとることが記憶力の向上に欠かせないということが分かってきました。
では記憶力をアップさせるために睡眠の質を上げるにはどうしたら良いかというと、就寝時にリラックスできる状態にすることが重要です。
寝る前のスマホやPCは脳への刺激となり興奮状態にしますので寝る前2時間前は明かりを落として寝やすくリラックスできる環境を作りましょう。
3.適度な運動を心がける
睡眠の質を高めたり脳の活動をより活性化させるのに効果的なのが運動です。
よく健康のために適度な運動が良いと言われていますが、脳の機能維持のためにも適度な運動は必要です。運動もせずに日がなゴロゴロとしていると脳への刺激が減少して中年以降になると脳の萎縮が早まるとも言われています。
脳の萎縮が早まるとアルツハイマーなどの病気の原因にもなりますので、アルツハイマーの防止のためにも適度な運動は取り入れておきたい対策法の一つです、
4.寝具を体にあったものにする
朝起きた時になんだか首周りが痛い、腰の周辺が重だるい感じがするという経験ありませんか?
実はそれ、あなたの身体と寝具があっていないのが原因かもしれません。
私達人間の身体は首と腰部分で骨の湾曲が違っていたりと1人1人楽な体勢は違ってきます。
腰痛持ちの方はふかふかの柔らかいマットより反発力の強めな硬めのマットのほうが楽ですし、肩こりや首周り残りが気になる方は自分の頚椎の湾曲に合った枕を使うことが重要になります。
最近では腰痛持ちの方のために開発されたマットレス「モットン」や寝やすく調節しやすい「六角脳枕」など色々な寝具が販売されているので、最近身体の疲れが取れづらいと感じている方はぜひ寝具の改善も検討してみてください。
5.ストレスを持ち越さない
記憶力と海馬の関係で少し触れましたが記憶力をつかさどる海馬にとって天敵はストレスです。
ストレスを受けている状態が続くとコルチゾールという成分が分泌されて海馬の萎縮を引き起こします。
よく仕事場で慢性的にストレスを受け続けると気づけば仕事のパフォーマンスが下がったり、記憶力が低下して物忘れが気になるようになるのはこのせいです。
記憶力を保つためにはストレスを持ち越さずに睡眠中にリセットしてあげる事が重要です。と言ってもストレス自体をなくすことは非常に難しいので、そこで活躍するのがサプリです。
睡眠サプリと言われるマインドガードDXやピースナイトなどは睡眠の質を高めるだけではなく、ストレスの緩和にも効果が期待できます。
睡眠と記憶力の関係まとめ
睡眠と記憶力の関係は昔から研究されてきましたが最近ではかなり深いところまで分かってきています。
今回紹介した睡眠と記憶力の関係を簡単にまとめたので最後に復習していってくださいね。
- 睡眠中に記憶を整理している
- 記憶は脳の海馬が深く関わっている
- 海馬は睡眠と深い関係にある
- 睡眠不足で海馬の大きさに変化がでる
- 良質な睡眠が記憶力向上には必要
記憶を長期記憶として定着させるためには十分な睡眠時間と、良質な睡眠が必須であることがわかりました。
試験勉強前など寝るべきか起きて頑張るべきが悩む方も多いと思いますが、記憶を定着させるという面で考えると早めに寝ることも重要というわけです。