介護ストレスによる負担でいつの間にか不眠症状が強くなり悩んでいる方が急増しています。
私達人間が生活する上で睡眠は欠かせない生活の一部です、この睡眠の質が低下してしまうとそれだけで精神的に不安定になったり体調不良を起こしたりとトラブルを引き起こします。
介護ストレスによる影響
介護をする上で最も重大な問題となるのが介護を行う側のストレスです。
- 不安感・イライラ
- 頭痛・めまい・食欲不振
- やる気が起きない
- 物忘れが多くなる
- 不眠症状
特に日本では女性が介護を行うケースが多くストレスによる影響で介護者自身が体調を崩したりする場合が多くなっています。
介護者の多くは40代以降の中年女性が多くこの年代の女性は女性ホルモンの減少など身体の変化が多い時期でもあります。
この時期に介護というストレスが加わることで更年期症状の悪化や精神不安定、不眠と言った症状を引き起こしやすくなります。
介護ストレスと不眠の関係
実際にどのような状態になるとストレスによって不眠症状が出てくるのか関係をまとめました。
生活リズムの乱れによる影響
介護が始まると軽度だと通常と近い生活リズムを維持できますが、最近多くなっている認知症などを患っている方の介護を行う場合は生活リズムが乱れてしまう場合があります。
例えば日中は食事や排泄の介護と落ち着いていても、夜中になると深夜徘徊などを繰り返すようなケースだとその度に介護者は睡眠を中断して介護する必要が出てしまい結果的に不眠症状で悩まされるという方が多いです。
睡眠のリズムが度々変わると寝たい時間に眠ることが出来ずに日中などの活動時に睡魔が襲ってくるなど日常生活にも支障が出ます。
更に睡眠不足による集中力の低下や身体的な疲労感など増すので介護による生活リズムの乱れは最も注意しておきたいポイントといえます。
心理的ストレスによる影響
ある日突然介護が始まったかと思うと毎日毎日誰に労われるわけでもなくいつまで続くかもわからないトンネルの中を一人でずっと歩いているような感覚に陥ることがあります。
介護で問題となるのが「終りが見えない」という事です。
この終りが見えない過酷な状態が毎日続くことは私達人間にとって多大なストレスとなります。
特に女性は将来のことまで考えて不安になりやすい性質なので一旦不安がよぎると心のなかでどんどん不安感が強くなり結果としてストレスから来る自律神経の乱れやホルモンバランスの乱れを引き起こします。
介護は人と人が濃密に関わり合う分ストレスもかなり多くなります。
心理的なストレス状態が長期間続くと体調不良を始め不眠や欝と言った精神的な症状へと発展しますので早急な対策が必要となります。
一時的なショックによる影響
介護が始まったばかりだと要介護者が身近な人であるほどショックを受ける方が多いのが現状です。
「今まで元気だったのになぜ?」
「これだけ親族がいるのになぜ私だけが面倒を見ないといけないの?」
と言った様々過大なストレスを受けることで身体はそのストレスから身を守るために反応を起こします。
その中に適応障害性不眠というものがあり強いショックを受けることで一時的に不眠症状を起こしてしまう状態です。
介護が始まると夜寝ようとしても頭のなかでこれからの不安がよぎって寝られない、寝たいのに頭が覚醒して寝られないと言った症状を引き起こします。
この適応障害性不眠の多くは介護などの過大なストレスがきっかけで急に起き、そのストレスに対する耐性などがついてくるとだいたい3ヶ月ほどで自然と軽快する事がほとんどです。
中にはその後介護によるストレスが悪化して精神生理性不眠という状態に悪化する場合もあります。
慢性的なストレスによる影響
介護の平均期間は4年ほどだと言われています、しかし実際は10年近く続く方もいれば半年ほどで終わる方もいて明確な期間は分からないというのが現状です。
介護が長くなればなるほど介護者への負担も増し、特に要介護者と介護をする側の相性が悪いと介護する側は慢性的にストレスを受け続けることとなります。
介護を必要とする高齢者の多くは年齢とともにわがままになったり暴言を吐いたりする方も少なくありません。
この要介護者から受ける慢性的なストレスは自律神経系の不調を引き起こす他、欝や精神生理性不眠を引き起こしやすくなります。
先程触れた一過性の不眠とは違い精神生理性不眠は日々のちょっとしたストレスが重なることで不眠を自覚し、その後ベットや布団に入る度に今日も寝れないのでは?という緊張状態を起こすようになり不眠症状に悩まされるようになります。
介護うつによる影響
介護によるストレス状態が長く続くと大半の方は体調不良や精神的な負担を強く感じ欝状態になってしまうことが多いです。
欝症状が出ると多くの方は不眠症状を強く自覚するようになります。
むしろ不眠がきっかけで精神科を受診する方もかなり多くいます。
欝による睡眠障害は入眠障害・熟睡障害・早朝覚醒などがあり特に早朝覚醒に関しては大半の方が悩みとして自覚している場合が多いです。
夜は比較的すんなり寝れるのに朝の2時や3時に理由もなく目覚めてしまい朝まで寝れずにストレスを抱えてしまうという点が他の睡眠障害とは違う点ともいえます。
欝による睡眠障害は最初は誰しもが自分が欝だとは思わずそのまま我慢し続けて、精神症状が出てどうしようもなくなってから病院を受診する方も多いそうです。
度重なる早朝覚醒による不眠を自覚したり、慢性的な睡眠不足による気分の落ち込みや倦怠感を強く自覚する場合は1度精神科や心療内科で相談することも必要となってきます。
介護ストレスによる不眠との付き合い方
ここまでで簡単に介護中に起きることが多い睡眠障害について触れてきましたが、実際に不眠に悩まされた時にどんな対処法を行ったら良いかいくつか対策をまとめました。
一過性の不眠の場合
介護が始まった直後などの比較的介護を始めて間もない時期に起きる不眠症状の多くは一過性の不眠の場合が多いです。
この場合は多くは3ヶ月以内に不眠症状が収まりいつの間にかいつも通り寝れている事が多いのであまり深く心配する必要はないと思います。
どうしても3ヶ月間も不眠が続くなんて耐えられない。という方は寝る前にリラックス効果のあるラベンダーなどのアロマオイルを焚いたりハーブティーを飲むなど就寝前に心をリラックスすると入眠しやすくなります。
また、寝具など肌触りの良いものに取り替えたり枕を変えるなども睡眠の質に影響しますので寝付きが悪いと感じたら寝具を新調してみるのも効果的です。
3ヶ月以上続く不眠の場合
介護が始まってからもう3ヶ月以上不眠症状に悩まされているという方は精神的なストレスから来る不眠が疑われます。
特に寝室で布団に入ると今日は寝れるだろうか?と不安に感じて余計寝れなくなるという方は一歩踏み込んだ対策が必要となってきます。
一過性の不眠と違い寝床に入る度に寝れるか不安に感じている場合は、精神的に極度の緊張状態を起こしていると考えられます。
この布団に入ると緊張状態が続くというサイクルができるとどんどん入眠しにくくなりますので寝る前に緊張状態を和らげる対策が必要となります。
睡眠前にハーブティーを飲んだりアロマを炊いたりする方法も対策としてオススメですが、数ヶ月以上も不眠症状が続く場合は一歩踏み込んだサプリなどを使う方法がオススメです。
不眠で悩む方が多くなった現代では不眠症状をサポートする睡眠サプリも多く販売されており、私自身色々と試してみたら軽度の不眠の場合はかなり効果を実感できました。
不眠だからと言って精神科や睡眠薬に頼るのはちょっと…という方でもサプリだと周囲にもバレずに手軽に始められるので、ここ数ヶ月不眠症状が気になるという方はサプリを使った対策を取り入れることをオススメします。
参考記事本当に効く睡眠サプリ12選!目的別の選び方気分障害などを伴う不眠の場合
数ヶ月以上不眠が続いていつの間にか頭痛やめまい気分の落ち込みなど精神的な症状なども気になり始めた。こんな方は早急に心療内科に相談しに行きましょう。
睡眠障害だけではなく気分障害を自覚するようになるとサプリなどを使用しても気分の落ち込みなどまでカバー出来ません。
欝状態に近い症状が起きた場合は自分自身で正しい判断が出来ない場合もありますので家族の方でも心当たりある場合は迷わず心療内科などの専門家のいる病院へ相談しに行きましょう。
本人が病院受診を拒否する場合など病院側に予め状態を伝えて置くと拒否している本人には健康診断や他の理由をつけて本人が受診しやすいよう協力してくれる施設もありますのでまずは相談するようにしましょう。
介護ストレスと不眠の関係まとめ
介護ストレスによる不眠対策 | |
軽度の不眠 | アロマを焚く・寝具を変える・ハーブティーを寝る前に飲む |
中等度の不眠 | アロマやハーブティーの活用・睡眠サポートサプリの活用 |
重度の不眠 | 睡眠サポートサプリの活用・専門クリニックでの治療 |
介護ストレスは介護する側もされる側も不幸にするとても重大な問題となっています。
最近テレビでも老々介護などと言われるように高齢者が高齢者を介護するような劣悪な状態になりつつあります。
介護によるストレスは身体的に負担をかけるだけではなく精神的にも負担をかけ不眠など生活に直結するトラブルを引き起こします。
特に介護が長期化した場合などは介護ストレスが溜まり続けて結果的に不眠などをきっかけに鬱になったり介護する側が先に倒れてしまうケースも増加しています。