布団に入っても眠れない時ってありますよね。管理人も寝付くのにはかなり時間がかかる方で朝は6時に起きるのですが、何も飲まないと3時とかまで寝付くことができません。
実はすでに寝ようとして布団に入っているのに30分以上寝付く事ができない状況は睡眠障害の一種です。
睡眠障害にも色々と種類があるのですが、このタイプの睡眠障害のことを入眠障害と言います。
今回は入眠障害の対処法について解説していきたいと思います。
入眠障害とはどんな状態のことを言うのか
寝ようとしているのに寝つけないことを入眠障害というのですが、ちょっと寝つけない日が続くくらいだったら誰でも経験したことがあると思います。寝付けなくても生活に支障がないレベルだったり、20分くらい寝つけないような状況だとまだ入眠障害ではありません。
正しい定義としては寝る意思があって布団に入ってから30分から1時間以上寝つけない時間が続くことを入眠障害と言います。
昼前の本来は起きている時間に寝つけないのは当たり前なので入眠障害ではありません。あくまでも時間帯としては本来の生活リズムで眠るべき時間である夜に寝付くことができない場合が入眠障害です。
30分くらい寝つけない時間が続いていても本人が別に困っていないし、生活に支障をきたしていないと判断している場合も入眠障害ではありません。この場合はただ寝つきが悪いというだけになります。
入眠障害以外の睡眠障害としては中途覚醒や早朝覚醒、さらには熟眠覚醒などがありますが、入眠覚醒で悩んでいる人がやはり断トツで多いです。しかも他の睡眠障害と併発してしまっている人などもたくさんいるのでそうした場合は不眠症として捉えて正しい対処を行っていかなければ行けません。
入眠障害の原因について
入眠障害が起きてしまう原因は多岐にわたりますが、一般的に多いものを取り上げて紹介していきます。
交感神経が乱れている
入眠障害が起きるのは交感神経が乱れている状態なのに寝ようとしているのが原因となることが多いです。
ようはまだ心も体も眠る準備が整っていないのに寝ようとしている状態です。
私たち人間には自律神経が存在していることは知っていると思いますが、その自律神経の中には脳を緊張させたり興奮させる交感神経とリラックスさせてくれる副交感神経に分かれています。
交感神経は日中に受けたストレスなどで乱れてしまい通常よりも活性化してしまうことがあります。交感神経が活性化すると脳が興奮状態に入ってしまうため寝つけなくなります。
日中に交感神経が活性化する場合はむしろ作業などに集中できるようになるので良いことなのですが、夜寝る前に活性化するのは睡眠を阻害するのでなんとかして止める必要があります。
ストレスが長期的に続いている
一時的なストレスや断続的なストレスは誰でもあることなので、多少は我慢しないといけない所でもありますが、ストレスが長期的に続く状況は望ましいものではありません。
特に長期化するストレスによって交感神経が活性化がさらに激しくなってしまうため、交感神経と副交換神経のバランスが急激に乱れてしまう事があります。こうなると体は疲れているし寝たいという意思もあるのに全く寝つけないような状況になってしまうことがあります。
仕事のことや家庭のこと、そして将来のことなど人間ですから長期的なストレスを抱えてしまう事はあると思いますが、逃れる事ができるならストレスが少ない方へ避けつつ長期的なストレスを緩和していく必要があります。
不安・心配ごとがある
寝る前に明日の不安があったりするとそれが気になってしまって寝付けなくなることがあると思います。
- 明日大勢の前で重大な発表をしないといけない
- 明日結婚式がある
- 明日から試験がある
- 両親が病気で入院してしまった
- 彼氏(彼女)と喧嘩してしまった
人によって状況は様々ですが、上記のような不安や心配毎がある状況だと頭の中が不安でいっぱいになります。
考えないようにしても心配なことを考えてしまって、脳が活性化するため寝付くことができません。
逆に明日楽しみでワクワクするようなことがあるときも興奮して寝付けなくなることもあるのですが、そんな日は長くは続きません。
どちらかというとこういったネガティブな要素を含む不安の方が継続することが多いので入眠障害になりやすいのです。
睡眠環境が適切でない
自宅の睡眠環境に問題がある場合はそれが原因で入眠障害になってしまう場合があります。
例えばこんな感じの環境だったりするととても気持ちよく眠る事はできませんよね。
- 寝室がすごく臭くて異臭がする
- 上の階の人が大勢でパーティをして騒音が凄い
- 外の街灯から光が差し込んできて眩しい
- 寒いまたは暑い
- 湿気がつよくてシケシケする
自分で何とかできる部分はすぐにでも改善していくべきですが、外とか上の階の人の状況まで介入していくのは難しいところもあると思います。
そしてニオイや湿度、室温などは自分でもある程度は調整可能なので全てを改善するのが難しくてもできるだけ睡眠に適した環境を目指していくことも大切になります。
全く疲れていない
あまりにもぐーたらな生活を送っていたりして1日中ごろごろして一歩も歩かずに過ごしていたりすると、体の疲労感が少なすぎて寝つけない事があります。
そもそも睡眠をとるのは脳や体の疲労を回復させることが目的なので、元気で疲れていない状態だと寝付けなくなってしまいます。
- 1歩も外に出なかった
- 室内でも歩かず寝転がっているだけだった
- 昼頃まで寝ていた
- 30分以上の昼寝をしていた
もし理由もなくこのような生活を送っている場合は体の疲労感が少なすぎることが入眠障害の原因になっている可能性もあります。
夜にカフェインを摂取している
カフェインには脳を覚醒させる作用があります。朝や日中など眠いけど頑張って起きて集中しないとならないような状況だとカフェインは役立ちますが、夜にカフェインを摂取すると入眠障害の原因となる事があります。
カフェインの作用は30分後から8時間ほど持続すると言われています。
なので夕方以降にカフェインを摂取するともうその時点で睡眠を阻害していることになってきます。夜の12時に寝る予定なら16時以降は極力カフェインを摂取しないほうが良いということです。
カフェインといったらコーヒーのイメージですが、お茶にもたくさんのカフェインが含まれるので飲む前にカフェインが入っていないか確かめてから飲むようにする必要があります。
眠れない時にしてはいけないこと
入眠障害になっていて布団に入っているのに眠れない状態になっているとただ黙っていても時間がもったいないから・・・と何かを始めたくなる人がいます。ただ、その行動が逆にさらなる睡眠障害を招くこともあるので注意していく必要があります。
- 電気をつける
- テレビを見る・読書をする・LINEやメールを見る、打つ・ニュースを見る
- スマホゲーム(ただし脳トレやパズルゲーム・リズムゲームを除く)をする
- お酒を飲む
電気をつける
電気はものすごく寝つきを妨げます。眠れないから・・・と言って電気をつけてもう少し何かしようとするのはNGです。
特に白熱電球のような白い光はブルーライトを含むため脳を覚醒させてしまいます。
どうしても電気をつけて1回起きてから寝たいならば間接照明かつオレンジ色の電球色の明かりにしましょう。メインの電気をオレンジ色の電球色に変えている方はメインの照明をつけても大丈夫です。
テレビをみる・読書をする
テレビや本はおもしろく人を惹きつけるように構成されてしまいますので、見ると目が冴えてしまいます。
読書は寝れない時の暇つぶしとしてメジャーなことですが読んだことのない本を読むと認識にかなり頭を使いますので寝る直前に読むならば読んだことのある本にするとよいでしょう。
LINEやメールを見る、打つ・ニュースを見るなどすると、新しい情報が入ってきてそれを脳が処理するので無意識のうちに脳が覚醒して目がばっちり覚めてしまいます。
スマホゲーム(脳トレやパズルゲーム・リズムゲームを除く)をする
バトル系やアクション系・ストーリー系やRPG系は目が覚めてしまいますので眠れなくてもやってはいけません。
脳トレ系かパズルゲームかリズムゲームかツムツムやポコポコやCandy Crashなどわりと単純なゲームにしましょう。
入力コマンドがるものや複数のボタンを組み合わせて押すプロレスゲームなどの格闘ゲームはアドレナリンが出るだけでなく複数のボタンの組み合わせを使うことで頭が覚醒してしまいますので寝る直前には向きません。
お酒を飲む
寝つけないから・・・といってお酒を飲みだす人は結構多いと思います。
確かにお酒に酔っ払った状態になると寝つけるので入眠障害の対策になりそうです。
しかしお酒で寝ると寝ている間にアルコールを体内で分解するため睡眠の質が著しく低下します。また、アルコールが切れた時にパッと目覚めてしまう事が多くなり中途覚醒を招く原因にもなります。
2時間から3時間くらいで目が覚めると朝まで寝ることはできませんし、お酒が切れて起きてからまた眠れない状態が続くため入眠障害の改善にはなりません。
それでもお酒で寝るような日ばかり続いてしまうと最悪の場合は気づかない間にアルコール依存症となってしまう可能性もあるので悪影響が非常に多いです。
入眠障害の対処法
入眠障害をいち早く改善していくためも自宅で取り組める範囲でできる対処法を紹介していきます。
入眠を阻害する習慣を改善する
ここまでにいくつも入眠障害の原因を紹介してきましたが、原因となっている習慣を治していくのが入眠障害を根本から解消していくための近道です。
- 夕方以降はカフェインを摂取しない
- 寝る前にスマホやテレビを見ない
- ストレスを溜め込まない
- 必要のない昼寝は避ける
- 睡眠環境を整える
ちりも積もれば…というわけではないですが、1個ずつ実践していけばそれだけでも入眠までにかかる時間は短書くなってくるものです。
結局入眠に時間がかかると無駄にベッドで過ごす時間が長くなってしまうので限りある1日の時間を有効活用できているとは言えません。
「寝れないから時間がもったいなくて何かしよう」として入眠を遅くすると結局はより多くの時間が無駄になるので要注意です。
寝る前に入浴する
寝る1時間くらい前に入浴をして体を一時的に温めると、丁度寝ようとした時くらいに体温が急激に低下してくるため寝つきやすくなります。
暑いと寝苦しいですが、適度に涼しいとスムーズに眠れるのは体温が下がっているからです。体内時計とも関係してくる話になるのですが、睡眠中は深部体温が低くなって起床したら深部体温が高くなります。
意図的に深部体温を下げるには入浴をして一度グッと深部体温を高めるのが最も効率的で誰れでも取り組める方法です。
余裕があれば体がポカポカになる成分が入った入浴剤なども活用していくとなお良いですね。
睡眠サプリを飲む
睡眠サプリには入眠を促進してくれる様々な天然成分が含まれるため、寝つけないときに飲むと効果的です。
睡眠薬ほどの即効性はなくスパッと眠ることはできませんが、睡眠の質が向上するので起床時のスッキリした感覚などは睡眠サプリの方が得られます。
睡眠サプリにもたくさん種類がありますが、入眠障害の対策として適しているのは理想的なのはセロトニンを増やして自然に寝つけるようにできるタイプのサプリです。
成分でいうとトリプトファンやノニなどはセロトニンの分泌を促してくれるため入眠をスムーズにする働きが期待できます。
具体的な睡眠サプリをあげるとマインドガードDXなどはノニやトリプトファンを主要成分としつつGABAやクワンソウなどストレスを緩和して睡眠の質を高めてくれる成分も含まれるのでおすすめです。
布団に入っても眠れない時の過ごし方
「明日は朝が早い!寝なきゃいけない時間で布団に入ったけど眠れない」そんな時は布団から一回出て他の部屋に行き何かするとよいでしょう。
布団に入っても眠れない時間が続くと、眠れないことに焦りを感じることがあります。
余計に眠れなくなったり眠れないことがストレスになってさらに眠れない状態になることを防ぐ必要があります。そういうときは入眠を阻害しない範囲で何かをして、適度に疲れて眠気でガクっとなってから布団に入るというようにするのがよいでしょう。
ただし電気はつけずに間接照明だけつけてください。間接照明もできればオレンジ色の電球色にするべきです。。
「ベッド=寝付けない場所」と脳や身体が認識すると、寝付けないことがさらに悪化します。基準としてはベッドにって眠れないのが30分間続いたら起き上がって別の部屋で何かするようにするとよいです。無駄に何時間もベッドの中で過ごし続けるのが必ずしも正解ではありません。
「布団に入っても眠れない」と言った時の「大丈夫だよ。寝てな!ベッドで横になって目をつぶってれば身体も休まるしそのうち眠れるよ」という周囲の助言は間違いです。
ベッドに入っても眠れない時には30分で諦めてベッドにいないようにしましょう。